Beastie Boys(ビースティ ボーイズ)代表曲ランキングTOP15!
今回はニューヨーク発のヒップホップ・グループとして名高いBeastie Boys(ビースティ ボーイズ) および彼らの代表曲についてご紹介していきます。ハードコア・パンクバンドから出発しましたが、ロックの楽曲をサンプリングすることで次第にラップロックへと転向していき、クラブ・ミュージックにも影響を与えた彼らの曲をご紹介していきますので、今回の記事を読んで興味を持たれた方はぜひとも彼のサウンドを一度聞いてみてください。
目次
Beastie Boys(ビースティ ボーイズ)とは?
Beastie Boys(ビースティ ボーイズ)は、1978年に結成されたハードコアパンクバンド「ヤング・アボリジニーズ」のメンバーから結成されました。
当初はボーカルにマイケル・”マイクD”・ダイアモンド、ベースにジェレミー・シャタン、ギタリストにジョン・ベリー、ドラムにケイト・シェレンバックというメンバーでしたが、1981年にシャタンが脱退すると、後任にアダム・”MCA”・ヤウクがベースを担当し、バンド名もBeastie Boys(ビースティ ボーイズ)に変更されました。
その後、ジョン・ベリーが脱退すると、後任にアダム・”アドロック”・ホロヴィッツがギターを担当しました。
1983年にヒップホップ・シングル ”Cooky Puss” を発表後、Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) はヒップホップへと移行していきましたが、その後ケイト・シェレンバックが脱退し、マイケル・”マイクD”・ダイアモンドがドラムを担当することで、現在のオリジナルメンバーとなりました。
1985年にはマドンナやRUN DMC等のツアーで前座を務め、その翌年にデビューアルバム”Licensed to Ill” をリリースすると、ビルボード200チャートでラップレコードとして初めて首位に立つという快挙を成し遂げました。
1989年にセカンドアルバム”Paul’s Boutique”を発表後、1992年発表の”Check Your Head”や1994年にBeastie Boys(ビースティ ボーイズ) の人気を決定づけた”Ill Communication”をリリースすることで、メインストリームからも次第に注目されるようになりました。
これまで、Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) は米国で2000万枚のレコードを売り上げ、1986年から2004年までに7枚のアルバムがプラチナセールスを記録し、2012年にはロックの殿堂入りを果たした3組目のラップグループとなりました。
そんなBeastie Boys(ビースティ ボーイズ) でしたが、2012年にオリジナルメンバーのアダム・”MCA”・ヤウクが癌で亡くなると、残った2人のメンバーはヤウク抜きでの音楽活動はできないと判断したことから、以降音楽活動を中止しています。
なお、バンド名の由来はBeastie Boys(ビースティ ボーイズ) が敬愛するハードコア・パンクの重鎮 Bad Brains( バッド・ブレインズ)にあやかり、「Bで始まる単語2つを頭文字にするバンド名にしよう」ということからつけられたそうです。
Beastie Boys(ビースティ ボーイズ)代表曲ランキング!
ここからはおすすめランキングTOP15を紹介していきます。ランキングはYoutubeの再生回数やアップルミュージックのランキング・おすすめを参考にしています。曲紹介は10位までしており、ランキングは15位まで掲載しています。2121年11月時点のデータとなり、10位以下は動画は添付しておらず本文内のテキストを押すとオフィシャルYoutubeにリンクします。
順位 | タイトル | YouTube再生回数 | Apple musicランキング | おすすめ |
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1位 | Sabotage | 4.8億再生 | 9496万再生 | 4位 |
2位 | Fight For Your Right | 3.2億再生 | 6382万再生 | 1位 |
3位 | Intergalactic | 3.3億再生 | 6484万再生 | 6位 |
4位 | No Sleep Till Brooklyn | 1.8億再生 | 4043万再生 | 3位 |
5位 | So What’Cha Want | 1.4億再生 | 3048万再生 | 7位 |
6位 | Make Some Noise | 1.4億再生 | 2818万再生 | 10位以下 |
7位 | Sure Shot | 1.5億再生 | 1711万再生 | 10位以下 |
8位 | Body Movin’ | 9347万再生 | 1224万再生 | 10位以下 |
9位 | Brass Monkey | 8224万再生 | 927万再生 | 2位 |
10位 | Paul Revere | 8336万再生 | 702万再生 | 5位 |
11位 | Girls | 7995万再生 | 632万再生 | 7位 |
12位 | Rhymin’and Stealin | 6409万再生 | 200万再生 | 8位 |
13位 | The New Style | 5384万再生 | 218万再生 | 9位 |
14位 | Ch-Check It Out | 5143万再生 | 179万再生 | 10位以下 |
15位 | She’s Crafty | 4773万再生 | 157万再生 | 10位 |
1位:Sabotage
再生回数 | 9496万再生 |
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AMランキング | 4位 |
おすすめ | ★★★★★ |
1994年に発表された4枚目のアルバム ”Ill Communication” に収録された曲で、ロックとヒップホップが見事なまでに融合された曲です。
ヒップホップを始める前はハードコアパンクバンドだったことや、サンプリングにレッドツェッペリンといった曲を使用したということもあり、ヒップホップでありながらもロック色の力強いサウンドに仕上がっています。
こうしたヒップホップにロックを融合させることで、黒人の音楽だったヒップホップを白人達の間にも広く知らしめたのは、彼らの最大の功績といえるでしょう。
なお、スパイク・ジョーンズが監督したこの曲のビデオでは、彼らが好きだという1970年代のポリスストーリーをバンドのメンバーが真面目に演じることで、面白おかしいパロディ作品に仕上がっています。
2位:Fight For Your Right
再生回数 | 6382万再生 |
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AMランキング | 1位 |
おすすめ | ★★★★★ |
1986年に発表されたデビューアルバム”Licensed to Ill”に収録された曲で、ニューヨークのインディ・レーベルだったデフ・ジャムからリリースされた彼らの初期を代表する作品です。
ハードロックのギターやドラムのサウンドをバックのラップというもののロック色の強いこの曲は、同じ年にRun-D.M.C.がエアロスミスの代表曲である ”Walk This Way” をヒットさせたということもあってかビルボードの7位とヒットし、収録アルバムは1位を獲得しました。
この曲の「ママは羨ましがっているだけだ、だってBeastie Boysの曲だから」という歌詞には、彼らの音楽に対する自負というものが感じられます。また、この曲のビデオでは派手に遊ぶ男子大学生やお決まりのロックスターなどを茶化した作品となっており、当時から彼らのパロディ精神がよく分かる内容となっています。
3位:Intergalactic
再生回数 | 6484万再生 |
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AMランキング | 6位 |
おすすめ | ★★★★ |
1998年に発表された5枚目のアルバム ”Hello Nasty” に収録された曲で、ビデオクリップは東京の渋谷と新宿で撮影が行われました。
初期の曲に特徴的だったロック色はやや影をひそめ、一度聴いたら忘れられない不思議なメロディーの奏でるファンキーなヒップホップに仕上がっています。冒頭のロボットの声のようなヴォーカルもクールな感じがします。
ビデオクリップでは、B級のSF映画に出てくるようなロボットと巨大なタコの怪物が戦っているのを背景に、作業員姿の3人がTOKYOの街を練り歩きながら歌っているのですが、かなりシュールな映像に仕上がっています。
黒人のヒップホップのビデオクリップといえば、車に女性に暴力といった場面が多いですが、こういう馬鹿馬鹿しくも可笑しいビデオクリップを作ってしまうところに、彼らのオリジナルなセンスが感じられます。
4位:No Sleep Till Brooklyn
再生回数 | 4043万再生 |
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AMランキング | 3位 |
おすすめ | ★★★★ |
1986年に発表されたデビューアルバム ”Licensed to Ill” に収録された曲です。
スレイヤーのギタリストであるケリー・キングが参加し、AC/DCの ”T.N.T.” のリフを演奏しています。
この曲はメロディーだけを聞けば、ギターのリフといいバリバリのハードロックなのですが、そこにヒップホップの歌詞を載せていくというのが当時では斬新な試みだったといえます。
ヒップホップとソウルの融合というのは多くの黒人アーティストが試みてきましたが、これだけ鮮明なハードロックとヒップホップの融合というのは、Beastie Boys(ビースティ ボーイズ)以外には殆どいなかったのではないでしょうか。
ビデオクリップも、ギターのリフがかき鳴らされる出だしこそハードロックな格好をしていますが、ヴォーカルが始まるやハードロッカーらしくない服装に変わったにもかかわらず、ハードロッカーな観客がノリノリになっているところなど、なかなか笑わせてくれます。
5位:So What’Cha Want
再生回数 | 3048万再生 |
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AMランキング | 7位 |
おすすめ | ★★★ |
1992年に発表された3枚目のアルバム ”Check Your Head” に収録された曲で、ビッグ・ダディ・ケインの ”Just Rhymin’With Biz” と、サウスサイド・ムーブメントの ”I’ve beenWatchingYou” をサンプリングしています。
1991年にニルヴァーナの ”Nevermind” などといったグランジのアルバムが立て続けに発表された影響もあるのか、この曲では初期のサンプリングで使われたハードロックは影を潜め、ヒップホップでありながらギターやドラムの演奏はどこかグランジを連想させるようなサウンドになっています。
また、このアルバムは Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) としてメンバーがアルバムで初めて楽器を演奏したということもあり、これ以降の彼らの音楽の萌芽を思わせるサウンドへと移行しています。
6位:Make Some Noise
再生回数 | 2818万再生 |
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AMランキング | 10位以下 |
おすすめ | ★★★ |
2011年に発表された8枚目のアルバム ”Hot Sauce Committee Part Two” に収録された曲で、ミュージックビデオはMTV Video Music Award最優秀ビデオディレクション賞を受賞しました。
一緒にいるなら騒ごうぜというサビの部分からも分かるように、曲自体はファンキーかつノリノリのナンバーです。ただのファンキーな音楽に聞こえないのは、そこにノイズっぽい音楽とミックスしていることもあるでしょう。
Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) の初期の音楽がロックとヒップホップの融合であったように、ここでもファンクとノイズにヒップホップをミクスチャーするという、彼らのジャンルに囚われない音楽性を聞くことができます。
ミュージックビデオも、曲のタイトルのように街に繰り出しては騒ぎまくる、彼らのやんちゃな姿を見ることができます。
7位:Sure Shot
再生回数 | 1711万再生 |
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AMランキング | 10位以下 |
おすすめ | ★★★ |
1994年に発表された4枚目のアルバム ”Ill Communication” に収録された曲です。
この曲の中で「すべての母たちと姉妹たちと妻たちと友人たちに/尽きせぬ愛と敬意を捧げよう」と歌っているのは、初期の頃に女性差別的な言動で物議を醸したことを悔やむ謝罪の気持ちが込められているといわれています。
ジャズ・フルート奏者のジェレミー・スタイグの ”Howlin’ For Judy” をサンプリングしたとおいうこともあり、不思議なメロディを奏でる生楽器とサンプリングとラップが融合した、ジャズっぽいフィーリングをも感じさせる曲に仕上がっています。
あたかもサウンドのコラージュ作品のような曲ですが、ビデオクリップでもところどころにコラージュを盛り込むという遊び心溢れた映像を楽しむことができます。
8位:Body Movin’
再生回数 | 1224万再生 |
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AMランキング | 10位以下 |
おすすめ | ★★★ |
1998年に発表された5枚目のアルバム ”Hello Nasty” に収録された曲で、アムラルのトリニダードキャバリアーズの ”OyeComo Va” という曲をサンプリングし、エドダーラッハーによる
”ModernDynamic PhysicalFitnessActivities” からのボーカルサンプルを使用しています。
また、ファットボーイ・スリムがこの曲をリミックスしたことでも知られています。
“Body Movin’” というフレーズを聞いただけで、思わず体を動かしたくなるような軽快でゴキゲンなメロディーを聞いているだけでうきうきするような気分になります。
クラブではファットボーイ・スリムのリミックスがよくかけらていたそうですが、この曲がかかった途端にフロア全体が盛り上がるというのもうなずける曲です。
ビデオクリップは、B級スパイ映画のパロディーといった内容で、これまたBeastie Boys(ビースティ ボーイズ) らしいおふざけを楽しむことができます。
9位:Brass Monkey
再生回数 | 927万再生 |
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AMランキング | 2位 |
おすすめ | ★★★★ |
1986年に発表されたデビューアルバム ”Licensed to Ill” に収録された曲で、ワイルドシュガーの ”BringItHere” をサンプリングし、ローランドTR-808ドラムマシンをフィーチャーしています。初期の作品では珍しく、ロックぽっくないヒップホップのサウンドです。
少し調子が外れているかのようなサックスをバックに、アップテンポな感じのする、少しアバンギャルドな雰囲気のあるヒップホップに仕上がっています。ノリノリという感じではないものの、力強いヴォーカルを聞いていると不思議と元気になるような音に聞こえます。
なお、この曲のタイトルでもある ”Brass Monkey” ですが、同じ名前のアルコール飲料から付けられたそうです。
10位:Paul Revere
再生回数 | 702万再生 |
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AMランキング | 5位 |
おすすめ | ★★★ |
1986年に発表されたデビューアルバム ”Licensed to Ill” に収録された曲で、米音楽メディアの
”Rolling Stone” は「歴史上最も偉大なヒップホップ・ソング」としてランキング50曲を発表しましたが、この曲は歴史的名曲として19位にランキングしています。
演奏されたメロディーを逆回転にして曲にするという発想は、それまでビートルズの ”Rain” がよく知られていますが、この曲ではダム・ヤウクがローランドTR-808のドラムマシンでビートを作り、それを逆再生した曲といわれています。
そのせいか、通常のビートとは異なった実験的で摩訶不思議なリズムを刻んでいるのですが、そんなリズムの中をうねるように力強く歌うボーカルを聞いていると、居心地の悪さと心地よさの相反する感情が入りまじった不思議な気分になります。
こうしたビートを逆再生するという発想は、当時のアダム・ヤウクがジミ・ヘンドリックスの ”The Jimi Hendrix Experience” に夢中で、その中の曲である “Are You Experienced” のイントロのドラムビートでこうした手法を使っていたことからこの曲で試してみたそうです。
その他:Beastie Boys(ビースティ ボーイズ)について
ここまでは Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) の人気曲や代表曲10選についての紹介、解説をしてきました。
ここからは、Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) について気になる情報を記載していきます。
おすすめのアルバムTOP3は?
1stアルバム 「Licensed to Il」
Run-D.M.Cからインスピレーションを得て作られたといわれているアルバム通り、それまでの黒人によるヒップホップにはなかった、ロックとヒップホップを融合することでヒップホップの垣根を広げた作品となっています。
レッドツェッペリンやブラックサバスなどといったハードロックからサンプリングを行うことで、ヒップホップには感心のなかったロックファンにも彼らの音楽を知らしめただけでなく、ヒップホップのバンドとして初の全米1位を獲得したという意味でも画期的な作品です。
3rdアルバム 「Check Your Head」
彼らのアルバムは、それまでローランドTR-808とサンプリングによって制作されていましたが、このアルバムではメンバーが初めて楽器を演奏したということもあり、歌詞やサウンドもこれまでとはまた違った一面を見せた作品に仕上がっています。
この作品でも、ジミヘンドリックスやボブディランなどの曲をサンプリングしているものの、デビューアルバムで見られてようなロック色は少し影を潜め、当時1つのムーヴメントであったグランジの影響を受けつつも、サンプリングとサウンドのバランスがほどよくミックスされた、以降の彼らの音楽を方向づけるような作品といえます。
4rthアルバム 「Ill Communication」
前作で見せた音楽の方向性をさらに発展させたアルバムで、Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) の人気を不動のものにしました。アルバムは全米で2度目の1位を獲得し、このアルバムに収録されている ”Sabotage” のビデオクリップは、スパイク・ジョーンズが監督したことでも知られています。
マイルス・デイビスのジャズロックである、”Agharta” と”On the Corner” から影響を受けたといわれるこのアルバムは、ロックだけでなくヒップホップやパンクロック、ジャズ、ファンクなどといった音楽を基にした、多彩でクロスオーバーな音楽を聞くことができます。
デビューアルバムのイメージから、ラフなバンドであると思われてきた彼らが、実は音楽的には繊細な部分もあるということをアルバムの音楽から知ることができます。
ビースティーボーイズの映画やストーリーは?
”Sabotage” のビデオクリップを撮影したスパイク・ジョーンズが、2018年にマイクDとアドロックが共同執筆した ”Beastie Boys Book” から着想を得たドキュメンタリー映画 ”Beastie Boys Story” を2020年に公開しました。
この映画では、Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) のメンバーであるニューヨーク出身の3人のティーンエイジャーが、ハードコア・パンク・バンドの結成からヒップホップと出会うまでや、ジャンルや人種の壁を飛び越えて伝説のバンドとなるまでの物語と40年にわたる彼らの友情を、貴重な写真や映像を交えながら、マイク・ダイヤモンドとアダム・ホロヴィッツがジョークを交えながらユーモアに語っています。
ビースティボーイズのTシャツはどこで買える?
Beastie Boys(ビースティ ボーイズ) のTシャツは、楽天市場やヤフーショッピング、Amazonなどで簡単に購入することができます。また、ビンテージものが欲しいというファンには、メルカリなどで出品されていますので、探してみてはいかがでしょうか。